よしぞうの幼虫ブログ

ヘラクレスオオカブト・国産カブトムシの備忘録としての飼育記録。タイトルの通り幼虫画像ありますので、苦手な方は御遠慮下さい。

カブトムシのマットについて

前回マット変更の話を書いた時に、理由については触れませんでしたが、それを今回書きたいと思います



クワガタショップMD様の「カブトマットプロ改」
を使ってみたいと思ったキッカケ、
それは商品説明にあった「発酵が浅い」と言うキーワードです

そもそもカブトマットには完熟系はありますが、発酵浅いのは殆ど見かけません。カブトの幼虫は一般的にクワガタの幼虫より発酵の進んだ物を好むそうです

では何故発酵が浅いマットを使ってみたいと思ったのか?

それは私の少年の時の体験からなのです・・・

・・・子供の頃、親戚の家にオガくずを野積みにしてある場所が有り、当時の私にはカブトムシを採る絶好のポイントでした。

ある夏、その場所で当然カブトムシの成虫を探すためオガくずを掘っていくと?
奥のほうからとんでもなく大きい♂の蛹が出て来たのです!

しかし、残念ながら蛹の状態で死んでいるようでした。蛹の長さなどは測ってはいませんが、当時自分で蛹から羽化させた事はあったので、その♂と比べても異常に大きく相当の衝撃を受けました。

もし死なずに羽化したら?何で死んでしまったのか?と、当時は考えましたが、もちろん分かるハズもなく、、、

気になったのは、その蛹がまだ色の白い、生に近いオガの中から出て来た事(もちろんある程度発酵はしているのでしょうが)

当時はちゃんとした知識もなく、なんとなく変だな?と思った程度でしたが、今ならそれが何故おかしいのか分かります。

カブトムシの幼虫は普通、発酵の進んで黒くなった土の中にいますよね、まだ茶色くもないオガの中で蛹化しているなんて??

しかし、巨大化した事と死亡したのは、生に近いオガを食べていたからではないでしょうか?

つまり生オガに近いほど栄養価が高いが、消化吸収は難しく、吸収できたとしても肥大化してしまい死亡率が高い

生オガ
菌糸
発酵浅めマット

中熟

完熟
黒土

の順に、栄養は減るけど、分解が進む事により消化吸収しやすくなり、安全性 安定感は上がって行くと考えています

仮説ですが、、、

それならば、1番大きくなる時期(二令後期~三令前期)に高栄養の餌を食べさせ、その後は羽化不全、死亡率を下げるため、中熟マットでの飼育がベスト?

しかし、マット自体も時間の経過と共に発酵分解が進み、結果として適した状態になって行くので最後までそのままでも大丈夫かも知れませんね(゜ー゜)(。_。)
そんな事をふと思いつき、発酵の浅いマットを使ってみたいと思ったのです。

それにカブトマットだから、発酵浅めといえども安全でしょう、、さすがに生オガを食べさせる勇気は無かったですね(^_^;)
ちなみにヘラクレスは菌糸ブロックでの飼育記録もあり、大型化はしていませんでしたが、ヘラクレスの幼虫は発酵していない菌糸ブロックでも消化吸収は可能なようですφ(..)




話は変わって、国産カブトムシの幼虫マットについて、

うちの国産カブトの幼虫は、ヘラクレス幼虫のマット交換で出た廃マットから、フンをふるいで除いた物で現在飼育しています。

理由は国産カブトの幼虫は「何でも食べる」から、

カブトの幼虫は自然界では主に腐葉土や堆肥の中に居ます、他にも前述した野積みのオガくずや、椎茸栽培の廃ホダにも当然、山中の腐った木の中に入り込んでいる事も良くあるようです。

珍しい所では、野積みにされた古畳の中にいっぱい居たとか、茅葺き屋根の中に居たとか(@_@)
昔は庭の畑の土でもよく見られたようです、私も幼少の頃、家の畑の真っ黒い土の中に、丸々とした幼虫がいっぱい居たのを覚えています。
当時は畑に藁を敷いていたので、木や葉っぱだけでなく、腐植土ならなんでもOKのようです。

またクワガタの幼虫には針葉樹はNGですが、カブトの幼虫は針葉樹でも発酵していれば大丈夫とか、
珍しい所では、成虫用の昆虫ゼリーまで食べるようですね(○_○)!!

子供の頃、幼虫のマットに黒蜜を混ぜると良いって成虫の餌と兼用で蜜が売っていましたが、あれもちゃんと根拠があったのか・・(゜ロ゜)

また、他にも主に竹ばっかりで、あまり木の生えていない川沿いの場所でもよく成虫が採れたので、竹も食べるんじゃないかと思います。

そんな訳で、国産カブトの食性はかなり幅広く、腐植が進んで土に近い物でも育つし、最初の話の、生に近いオガくずの中に居たのも不思議ではないのかも知れません。


ヘラクレスの使用済みマットは食べていない部分も多く まだ十分に栄養があり、ただ捨てるのはもったいないので、国産カブトにそのまま利用しています(^_^)v

もしかしたら、ヘラクレスのフンごと入れても食べるかも知れませんね(^_^;)

追記:カブトムシと菌糸の関係について分かりやすい記事がありましたので貼り付けておきます。
非常にためになりました、白色腐朽菌と褐色腐朽菌の働きがないと幼虫は木材を栄養として吸収できないのです。つまり生オガでは絶対にダメなんですね😅

では発酵とは?よく発酵マットには
バクテリアにより発酵分解された~という説明書きがありますが、発酵菌の働きとは分解する事ではなく「変化させる」事のようです。
つまり大豆が味噌や納豆になったり、牛乳がヨーグルトやチーズになるように、テイストが変わり、素材本来にははなかった栄養素が付加される変化が「発酵」と言う物らしいです。しかも栄養を吸収しやすくする作用もある。
つまり発酵している方が幼虫にとってはプラスになるという事ですね。
なのでヘラクレス飼育では菌糸の回った廃菌床を発酵させたマットがベストで、みんなそれを使っているのですね(^_^;)ようやく発酵マットについて理解が追い付きました💡